探す楽しさ、学ぶ大切さ

2012年12月、埼玉県こども動物自然公園。

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「エンリッチメント大賞2012」を受賞した、「シカとカモシカの谷」へ。

授賞式で園長の講演を聞いた後だったので、改めてその工夫と意義を感じながら歩くことができました。

ここは、広い広い森の中、ウッドデッキを歩きながらシカとカモシカを探すところ。

カモシカはオスメス1頭ずつで、この日はメスの「なでしこ」が出ていました。
講演で園長さんが言っていた、お気に入りの場所にいました。
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なでしこは、赤ちゃんのころ埼玉県内で母親とはぐれてしまっていたところを一般のかたが保護して動物園に。そして飼育員さんの手で育てられました。
そのため、とても人懐っこい。それで、ウッドデッキのすぐそばにいるのかもしれません。
この「シカとカモシカの谷」ができる前は、いわゆる普通の放飼場で飼育されていましたが、人懐っこくて柵のところに寄ってきてとても可愛かったのを覚えています。
そうそう、園長さんが講演で「うちのなでしこはなでしこジャパンより先ですから」とおっしゃっていました。確かにそう。


そして、シカエリアですが、広大な森(林)の中に4頭の家族がいるとのことですが、全然見つけられない。

今日は見れないかなとあきらめかけたところで、友人が見事に発見しました!
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かなりズームして撮ってます。遠くで、落ち葉や木の幹の色と同化していて、かなりカモフラージュされていました。
発見した時の嬉しさときたら!まるで本当に自然の中でハイキングをしているような気持ちでした。
森林の中を歩くだけでも気持ちがいいし、運よくシカを見つけられたら、最高ですね。

園長さんは、シカが森に放されているのは開園時間の間だけで、閉演後は屋根のあるエリアに移すので狭くて申し訳ないというようなことをおっしゃっていましたが、その「屋根のあるエリア」というのが、普通の動物園では動物たちが日中に暮らしているぐらいの広さです。
ちなみに、この「シカとカモシカの谷」の敷地面積は約5,000㎡だそうです。

海外の動物園では、こうやって広大なエリアにいる動物を歩きながら「探す」という観察の仕方ができるところはあるみたいですが、日本ではなかなか珍しく、この規模ではきっと初めてではないでしょうか?
本当にうれしいことです。

そして、もう一つ大切なメッセージ。
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写真からはわかりづらいかもしれませんが、実際に見ると、「シカのいる森」と「シカのいない森」の違いは一目瞭然。色が違いました。「シカのいる森」は茶色、「シカのいない森」は緑。
近年の「シカの食害」というものが、どれだけ深刻な問題であるか、考えさせられます。
人間が日本オオカミを絶滅させ、開発により森にどんどん入り込み、そして今、「シカの食害」に苦しめられている。
この先、シカたちと、自然を共有していくためにどうすべきなのか、普段はシカに出くわさない暮らしをしている人たちも、みんなで考え解決していかなければならない問題だとつくづく思いました。

動物にとってはストレスが少なくのびのびと暮らせて、人間にとっては、楽しいだけではなく、大事なことを学ばせてくれる、これぞ現代の動物園のあるべき姿だ!と思いました。さすが、埼玉こどもの園長さん!!!

詳しくは是非、エンリッチメント大賞2012応募者のコメント、そして受賞の声をお読みいただければと思います。
そして是非とも、多くのかたに実際に足を運んでいろいろなことを感じ取っていただきたいです。


最後におまけ。
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大好きだったタカコにまた会えた☆
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by chappo10 | 2013-01-20 00:29 | 埼玉県こども動物自然公園