2013年 07月 04日
愛しのフタクンよ 永遠に
空には、かつて共に暮らしたラマのレイクンとヒトコブラクダのヒトクンが待っているので、寂しくはないでしょう。
フタクンに会うのが楽しみで楽しみで、あの坂を登った私は、寂しくってたまらないんですが、それは仕方のないことですね。
フタクンへの感謝の気持ちを込めて、2010年~2013年のフタクンを振り返ります。
2010年
外の放飼場でのんびりしているフタクンを眺めていると時間を忘れたものです。
仲良しだったヒトクンが亡くなり、1頭での生活に慣れてきた頃でしょうか。それともずっとヒトクンを思っていたかな。
2011年
外の放飼場から中の部屋へと帰るのを眺めるのが好きでした。
大きなフタクンを支える飼育員さんの姿に、深い愛を感じました。
この頃はまだ、部屋の中でも立ち上がることができたフタクンでした。
フタクンはいつでもみんなの人気者でした。
2012年
2012年に入り、いつ頃からか、脚が悪くなって外へは出られなくなりました。
それでもフタクンのチャーミングで元気な姿を見ると、みんなが笑顔になれました。
そこにはいつも、飼育員さんのフタクンへの思いがありました。
2013年
年の初め頃は、寒さ対策のためフタクンの部屋がビニールシートで覆われていました。
シート越しのフタクンは、赤外線ヒーターでぬくぬく温かそうでした。
春になり、またみんなの前に現れたフタクン。相変わらず食欲旺盛で、とても元気そうでした。
6月13日に29歳を迎えたフタクンに、会いに行かなくてはと思っていた矢先に、フタクン旅立ってしまいました。
フタクンはいつでもそこにいてくれるように思っていたので、とてもショックでした。
フタクンが旅立った時には、きっと周りに飼育員さんや獣医さんがたくさんいてくれたと思います。
本当に大事に大事にされていたフタクンですから。
フタクンへのメッセージノートは、2冊目に突入するほど、たくさんの人からの言葉がありました。「フタクンの生きる姿に励まされました。ありがとう」というメッセージがいくつかありました。
お客さんからの千羽鶴。冬に体調を崩した時に貰ったものでしょうか。フタクンを通じて仲良くなることができた友人は、遠方からお花を送ってくれました。フタクンはたくさんの人に愛されたラクダでした。
脚が悪くなり立つことができなくなってからも、フタクンから「悲しさ」を感じることはありませんでした。
動物の、命を生き抜く力強さを、「特別なこと」ではなく、まるで「当たり前のこと」のように私たちに見せてくれたのがフタクンでした。
「可哀想」という言葉が最も似合わない男、それがフタクンでした。
飼育員さんたちがフタクンを心から大事に思い、大切にお世話してくださったから、フタクンはちっとも可哀想じゃなかったのだと思います。
美味しいご飯を食べて、綺麗でふかふかのオガを部屋にたくさん敷きつめてもらい、何かあれば飼育員さんたちが「フタクン、フタクン」と集まってケアをしてくれる、そんな様子を見ていたから、いつも安心して幸せな気持ちでフタクンと会うことができました。
年を取るということ、体の自由がきかなくなるということ、周りの支え、、、いろんなことをフタクンから明るく楽しく学ばせてもらったように思います。
フタクンが歩けた頃、この扉から外の放飼場へ出勤していました。
とりあえずこの世界では、フタクンにさようならとありがとうを言います。
君を想い 駆け上がりし この坂道
空を見上げて また君を想う
埼玉こどものお坊ちゃま フタクンよ、永遠なれ!
2013年 06月 10日
おめでとうポロウ、ありがとうポロウ
昨年4月に妹のユキが天国にいってからは、一頭で暮らしています。
日本で最後の一頭のシベリアヘラジカとなりました。
そんなポロウがヘラジカとしてはとても高齢の15歳を迎えてくれました。
2013年3月~6月のポロウの写真を載せてお祝いしたいと思います。
2013年3月
夢見のシベリアヘラジカ舎は満開の桜、薄いピンクの花びらがポロウを可愛らしく飾ってくれました。
2013年4月
ポロウ舎に緑が増え始め、ポロウの表情も春の陽気のように穏やかでした。
2013年5月
葉っぱで遊ぶ楽しそうなポロウに会えました。ポロウ舎はヘビイチゴの赤い実が覆い絵本の世界のようでした。
2013年6月
閉園間近、ポロウはナイトルーム前でスタンバイ。飼育員さんを探していました。
脚のケアをしてもらってから、大好きな飼育員さんと一緒にナイトルームに帰って行きました。
ナイトルームからは飼育員さんの楽しそうな笑い声が。ポロウもきっと一緒にニコニコしていたでしょう。
ポロウ、15歳の誕生日、本当におめでとう。
そして、15歳の誕生日を迎えてくれて、ありがとう。
これからも、1日でも長く、飼育員さんと幸せな日々を過ごせるように心から祈っています。
それから、ポロウのことを応援してくれている人は、実は全国にいるんだよ。
ポロウへの優しい想いがたくさんポロウに届きますように。
2013年 05月 19日
嬉しい再会、グランデさん
やっぱりグランデさん。
看板にも書いてある通り、野生のジャガーの寿命は12~15歳、飼育下でも20歳前後と言われる中、
グランデさんは2013年5月8日に御年25歳を迎えられました。すごいことです。
私がよく拝見している動物園ブログの方々も5月8日にはグランデさんのお祝いに駆け付けられたようです。
私も遠くからですが、お祝いと感謝の気持ちを送りました。
さて、私が再訪した3月のこの日は、桜も見頃で園内は来園者が多く、そんな中でもグランデさん人気はすごかったです。みんなグランデさんが好きですね。
ではグランデさんの写真です。ピンボケしててもいいじゃない、モデルがいいんだもの。
お立ち台に座って考え中のグランデさん。
キラ~ンなグランデさん。
お手入れグランデさん。
てへぺろグランデさん。
あはははー!って笑っているようなグランデさん。
まあるい頭で考え中のグランデさん。
「さてと、降りるからな。しっかり見てなさいよ。」
可愛い女の子に見守られながら慎重に降りていくグランデさん。
ずんずん
ずずん!
どてん!
「手は合わせたから次は足を・・」
「これでよしと。。。むにゃむにゃ・・」
「すぴぃ~」
グランデさんがお昼寝に入ったころ、同じエリアのライオンのクリスさんは・・・
アムールトラのアオイさんは凛としています。
そして夕方です。
グランデさんはお部屋に戻って・・・
「ぼくはご飯を待っているのです。」
「ぺろんちょ!」
この後、美味しそうにご飯を食べるグランデさんを見届けて、園を後にしました。
このような素晴らしく愛らしいグランデさんに再会できて本当に嬉しかったです。
グランデさんありがとう。
こんなステキなグランデさんですが、彼の仲間たちは、野生下で、人間による密猟(娯楽目的でのハンティングや毛皮の違法取引)により個体数を減らして絶滅が危惧されています。
ジャガーの生息地である中南米では、ジャガーは食物連鎖のトップにいます。
そのジャガーがもし絶滅してしまったら、、、生態系が狂ってしまい大変なことになるでしょう。特に、熱帯雨林は地球の肺と言われる非常に大切な地域です。
日本は日本オオカミを絶滅させてしまいました。この失敗を地球上の他の場所で繰り返してほしくありませんね。
いろいろなことを私たちに教えてくれる素晴らしいグランデさんにまた会いたいです。
グランデさんが25歳の1年も幸せに穏やかに暮らしてくれますように。
P.S. ジャガーに詳しい方にお聞きしたところ、グランデさんの娘さんである「プリメーラ」さんというグランデさんに似て可愛らしいジャガーが愛媛県のとべ動物園に暮らしているそうです。会ってみたいですね☆
2013年 04月 28日
命名!「ニイニ」くん!
その時に、2013年2月12日生まれのチンパンジーの赤ちゃんの名前に投票してきたのですが、
4月28日に、赤ちゃんの名前が「ニイニ」に決まったとの発表がありました。
こちら→ 『チンパンジーの「赤ちゃん」の愛称が決まりました!京都市動物園』
自分がどの名前に投票したかを忘れるという、よくあるパターンでしたが、一緒に行った母に聞いたところ、ニイニに投票したとのことで、めでたしめでたしと。
それでは写真を。
特等席にコイコさん発見!ニイニくんのお母さんです。ニイニくんがくっついてるはずですが見当たりません。
こちらはニイニくんのお父さんジェームス。
こちらは気持ち良さそうにお昼寝のタカシくん。
タカシくんのそばで青草を食べているスズミちゃん。
メンバー紹介はこちら。
コイコさんはアフリカ出身。赤ちゃんの時に、親を殺されるか、無理やり引き離されるかして、日本に実験のために連れてこられたんですね。ジェームス、タカシ、スズミちゃんも、研究所生まれ。実験チンパンジーとして生まれてきたのです。でも、私たちの進化の隣人であるチンパンジーの身体や心を傷つけるような実験を、いつまでもやっていてはいけないということで、SAGAをはじめとする、動物研究者や飼育者の方々が声をあげて、日本では2006年にチンパンジーの医学感染実験が終わりました。ついこの前ですね。それから、研究所がサンクチュアリへと生まれ変わり、他の医学施設にいたチンパンジーもサンクチュアリに移り余生を過ごしています。
今では京都市動物園で時々京大の先生とお勉強をしたり、飼育員さんや仲間と遊んだり、お昼寝をしたりしてのんびり暮らしている4人のチンパンジーですが、過去には、私たち人間のために辛い思いをしたであろうことを、私たちは忘れてはいけないと思います。人間って何なんでしょうね。
詳しくは、『30年ぶりの空:医学感染実験チンパンジーがゼロになった』など読んでみてくださいね。やっと自由を手に入れて幸せへの一歩を歩みだしたチンパンジーが日本にはたくさんいます。
また説明が長くなってしまった。
さて、コイコさんはどうしてるかな。
この日、私はチンパンジーサンクチュアリプロジェクトで買ったチンパンジーTシャツを着ていたので、コイコさん、それを見てくれたかな♪なんて思ったり。
あ!コイコさんに何かついてるぞ!
ニイニくん登場~!
コイコさん、ニイニくんが丈夫で運動能力の高いチンパンジーになれるよう、「腕伸ばし」です。
親子でアクロバット!
腕の間からニイニくん!
赤ちゃんとは思えない鋭い眼差しのニイニくん!!
いつの間にか、スズミちゃんがコイコさん&ニイニくん親子の隣に来ていました。
スズミちゃん:「じぃ~~~」
ニイニくん:「スズミおねえしゃん。。。」 スズミちゃん:「ぼぉ~~~~」
ニイニくん:「あの、、、スズミおねえしゃん。。。」 スズミちゃん:「ふんふ~ん♪」
ニイニくん:「あぁ。。。」 スズミちゃん:「ん?」
スズミちゃん:「あれ?コイコさん、今何か言った??」 コイコさん:「ぽりぽり」
ニイニくん:「・・・」
スズミちゃん:「う~ん。何か聞こえたような気がしたんだけどなぁ・・。気のせいかな。それにしてもコイコさんはなんでこんなに頭を掻いてるんだろう。」
コイコさん:「ぽりぽり」 ニイニくん:「・・・」
以上のセリフは私の妄想ですが、京都のチンパンジーグループ、とっても楽しい方々でした!
ステキな時間をありがとう☆
これからもニイニくんの成長と群れのみんなの幸せな暮らしを応援していきたいです。
2013年 03月 27日
サル!さる!猿!
父はサルが大好きなので、今回はサル特集。
2013年1月~3月に各地の動物園で撮影したお猿さんたちに出演していただきます。
父さま、誕生日おめでとうございます!
これからも、日本中、いえ、世界中のサルを求めて、元気に歩き回りましょう♪
いつでもお供しますよ(←自分が行きたいだけ ってわけじゃないよ)