1%の優しさを

2013年2月にボルネオ保全トラストジャパンのレスキューセンター建設報告会に参加しましたので、箇条書きですが聞いてきたことをまとめました。

(※追記:加工食品や化粧品、洗剤の多くに使われている“植物油脂”とは、下記に出てくる“パーム油”である場合がほとんどです。自分は“パーム油”は使っていないという人も、気付いていないだけで誰もが日常生活でお世話になっているものです。)


<坂東元旭山動物園園長>

「大事なのは動物の故郷を守ること。それをしなければ動物園は生きたコレクションでしかない。北極熊を1頭何千万円で購入することが本当に種を守ることになるのか、上野のパンダを見てどれだけの人がパンダの故郷の竹林を思うか、考えなければならない」

bctj坪内理事長が坂東園長に言った言葉「動物園は動物の命を預かっているのならば、彼らの故郷の仲間たちのために何かをすべきではないか」

「ボルネオ。見渡せる範囲に数種のサルが見える。彼らの食事量から、熱帯雨林の生物を養う力、豊かさに感動する。一方で見える範囲に動物が密集せざるを得ないほど生息地が狭められている現実にも気づく。ボルネオの熱帯雨林は美しく繊細、硝子細工のように危うい」

「セピロック・リハビリセンター。オランの孤児らを保護し野生復帰させている。当然お金が必要。観光客には「ここでリハビリして森に帰りました」じゃダメ。オランが見れないと来てくれない。餌を多く与えオランを一時その場に留める様子も。矛盾や葛藤を抱えながらやっている」

「ボルネオのオランやゾウを守る活動をしながら、一方で北海道の蝦夷鹿を年間15万頭駆除する活動にも協力している。駆除した蝦夷鹿の9割は産業廃棄物として捨てている。人間ってほんとに恐ろしい。人間が変わらないと本当にもう地球を守れないよ…。」

「日本人1人あたり10m2のパーム畑を持ってる計算。当たり前の日常が他の生物を滅ぼしている。ある意味、家の裏山よりボルネオのほうが近いかも。知らなかったでは済まされない。欲や技術が勝つようならもうダメだと思う。ありがとうの気持ちを現地に返せばきっと何かある」

「一頭の命を救うというレベルではなく、どうすれば共存できるかを考えなければならない。もう取り返しがつかなくなるぎりぎりのところまで来ている。でも地球上から人がいなくなれば問題が全て解決できるなんてことは絶対ない。未来は変えられる。諦めたらそこで終わり。」

3月完成予定のボルネオゾウレスキューセンターのパドック設計図(写真)。畑に出てきたゾウをリリースまで一時保護する施設。工事資金は寄付型自販機の手数料、サラヤとHWJのサポート資金、レスキューセンター寄付金から。
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<大成建設さん>

「ボルネオゾウレスキューセンター建設は日本の12の企業がサポート(プロボノ)。海外プロジェクトのコツは①気配り②他者への感謝③人との繋がり。他人の敷地に土足で踏み込んではダメ。お金だけでは進まない。」
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<坪内俊憲さん(SWD顧問兼BCTJ理事長)>

「サバ州野生生物保護局(SWD)は、1996年以来NO KILL POLICYを掲げ、野生生物の有害駆除を一切行っていない。当該政策のために総予算の半分を費やしている。」

「ボルネオゾウについて。2002年:アジアゾウから20万年前に分かれていたことが判明。2007年:絶滅したジャワゾウの子孫かもしれないという説が浮上。オランダの動物園に残っているジャワゾウの牙からDNAを採取して調べればわかるだろうと言われている。」

「ボルネオのパームプランテーションで働く人の賃金は1日約200円。インドネシアのほうから出稼ぎに来ている人は、地元での賃金が1日約30円なので、プランテーションでは約7倍になる。」

「先月末に発覚したボルネオゾウ大量毒殺事件。発生場所はタワウ地区森林管理第23区。この地区は40年1サイクルの伐採地。ここで伐採した木は殆どが中国に輸出され、加工後に多くの製品が日本に。15頭の死亡ゾウが発見されたが、20頭の群れ全頭が殺された可能性。」

「ネットで写真が出た死んだ母ゾウに寄り添う生後3ヶ月の赤ちゃんゾウは、死んだ母ゾウから乳を飲もうと必死で、引き離すだけでも大変だった。現地レスキューセンターの人が24時間体制で看護、やっとミルクを飲むように。看護の人は日雇いでお金もあまり貰えない。」

「死亡ゾウの写真公開を決断したのはSWD局長。SWDに批難が集中するのはわかっていた。一日中世界中から電話が鳴り止まなかった。それでも何かが変わるかもと思い公開。今も200頭のゾウが畑に入り1頭1ヶ月1千㌶食い潰している。批難だけでは問題解決にならない」

「スマトラサイは残り15頭、絶滅まで10年。ボルネオゾウは残り1500頭。オランウータンは20グループに分かれた1100人。大人雄が1人しかいないグループもある→命は繋がれない。もう時間がない。消防ホースの吊り橋などでとにかく森を繋がないと。」

「パーム油関連製品の年間輸出額は約1.2兆円。消費者が1%の優しさを持ってくれれば、1年120億円で動物たちの命を助けられる。未来の人たちに選択肢を残すことができる。物を買うとき、奪っている命に想いを馳せてほしい。」


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最後に私がこれまでに出会ったボルネオオランウータンとボルネオゾウの写真を載せておきます。
自分自身の安くて便利な生活のために、彼らの仲間たちを絶滅させてしまうことは絶対に避けたい、避けるべく行動していかないといけないと強く思います。そうしなければ、私は彼らが命を持って教えてくれていることを無駄にしてしまうことになります。

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by chappo10 | 2013-02-25 23:56 | イベント